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職人のカップ。

 
いろいろ回り道をしてきたけれど、やっぱり文章を書く人でありつづけたい。この頃、切にそう思うようになった。いろいろ回り道をしたおかげで人のやさしさにも気づいたし、多くの方に助けられたし、さまざまな光景にも出会えた。
 
 
確かに一時期は、文章を書く仕事よりも、コピーライターとか作家という肩書きに憧れた時期もあった。「書く」ことより「なろう」とした時期もあった。しかしこの道に進んだ原点を振り返ると、文章や作品で人に喜んでもらいたいから進んだはずだった。想像と創造の翼を思いっきり広げて、新しくて面白いことに挑戦したいからに他ならなかった。

 
仕事で輪島塗の職人を取材することになった。その過程で僕は自分の原点を再確認していた。口先で語る人になってはいけない。目の前の仕事に打ち込む背中で、できあがった作品で語る人にならなければならない。その気持ちさえ失わなければ、身体は衰えていこうとも精神は若くなっていくはずだ。


輪島の職人の寡黙な背中から教えられたことを、これからも見失わないようにと、何か一品購入しようと思った。飾るモノより、仕事をする僕の傍らにいつもいる、日々使いできるモノがいい。そして選んだのがこの珈琲カップ。今の自分の身丈には不釣り合いな値段だけれど、一生使えるし、何よりあの日、輪島塗の職人の背中が語ったスピリッツを、日々、心に刻める。長い目でみると、高い買い物ではないはずだ。

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